せんべい汁

八戸地方の名物料理である。
八戸市内のスーパーではせんべい売り場の棚が広い。各社の南部せんべいの中に混じってお汁せんべいも売られている。
盛岡市のスーパーではおつゆ用のせんべいはなかった。盛岡育ちの私も知らなかった。

使った材料はあくまでも「レストラン我が家風」である。
「東北・北海道の郷土料理」という厚い本にせんべい汁は載っていなかった。それほどマイナーな料理である。


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左は岩手県二戸市
右は八戸市内
中央は南郷村のメーカーである
「かやき」とは「貝焼き」がなまったもの
大きなホタテの貝殻を鍋代わりにした
郷土料理がある
鍋兼食器としての大きなホタテ貝殻を
陸奥湾に面した産直売店で売っていた


裏面に材料が書いてあるが
多すぎて決まり手というものはなさそうだ
季節の
地元の材料を使えばいい
冬に作ったので舞茸を使った
舞茸は煮ると汁が黒くなるので
あらかじめ熱湯を通しておく

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4人前で 
大根・ニンジンは千切り
ごぼうは笹がき
きのこ
こんにゃく・ねぎ・三つ葉
鶏肉100グラムぐらい


きのこは秋だったら「かっくい」 を使った
沢もたし・楢茸のことで
盛岡では「ぼり」という
冬だったから、だしがよく出る舞茸にした

水を入れて野菜を入れて煮る

笹がきごぼうは
よく水を切ってから入れる


沸騰したら鶏を入れて出しをとる
鶏肉は
地鶏の高いものを入れてください
鶏が旨くないとお汁が旨くならない


お椀1杯の水の量に対して
醤油大さじ1杯の割合で

塩小さじ1/3を少しづつ足して
味を見る

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味が決まってから
せんべいを4つ割りにして入れる
このせんべいは煮崩れしない
5分もしないうちに柔らかくなる
せんべいが柔らかくなるころに
ねぎを入れる
いろどりに三つ葉も加えた

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鶏の油がストロボに反射した
あつあつのせんべい汁だ

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左はイチゴ煮ご飯
この二つを一度に食べた経験はない
イチゴ煮は高級品だし
せんべい汁は家庭料理
そういえば料理屋でも
この組み合わせは見ない
結婚披露宴では
イチゴ煮は「椀物」として出てくる